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EXAMINATION
動物たちに潜む様々な病気と正確な健康状態。りきゅう動物病院なら最新鋭の機器を用いた多彩な検査が可能です。
全血球検査、血液生化学検査、ホルモン値測定検査、総胆汁酸検査、
血液凝固系検査、各種ウイルス検査など
血中の白血球数・赤血球数・血小板数を調べる検査です。白血球数は感染・免疫不全などがないか、赤血球数は貧血・脱水などがないか、血小板数は血液凝固異常がないかなどを調べるのに役立ちます。
院内に測定器がありますので、数分で測定できます。
血中の様々な物質の濃度を調べることで、生理機能の異常を見つけ、病気の診断に役立ちます。ブドウ糖、総蛋白、BUN、ALTなどヒトの血液検査でもおなじみの項目を含む10数個の項目を測定します。
院内に測定機械がありますので、10分程度で測定できます。また、異常値の再チェックなどで、1項目からの測定も可能です。
通常レントゲン検査、造影検査
ヒトと同じように、動物でもレントゲン検査は欠かせない検査です。
レントゲン検査は同時に複数の臓器の位置関係・大きさ・形の把握ができることが大きなメリットです。反面、臓器内部の詳細構造は診ることができません。特に整形外科分野で大きな力を発揮する他、胸部(肺野の診断や心臓の大きさの評価)でも重要視される検査です。腹部では複数の臓器が重なるため、胸部に比べて診断力は低下しますが、それでも、肝臓が腫れている、腫瘤や異物が認められ、それがどこにどのような大きさであるか、尿管・膀胱結石の有無…etc.有用性は限りなくあります。
造影検査は、レントゲン検査が苦手としている腹部の臓器を中心に、造影剤というものを用いて、臓器を浮き彫りにすることで、通常のレントゲン検査では判別しづらい異常を把握するのに役立ちます。中でも、動物病院では経口的にバリウムを投与し、消化管(食道~直腸まで)の状態を確認する検査が一番よく行われます(消化管バリウム造影)。これは、動物では誤食が多いためで、異物による閉塞の確認に用いるからです。通常のレントゲンは撮影~現像に少しお時間がかかるので、撮影枚数にもよりますが、通常15~30分程度で診断可能です。
一方、消化管バリウム造影検査は、時間を追って食道から直腸までのバリウムの流れを数分おき、または数時間おきに、コマ送りのように撮影して、確認していきますので、1日~2日かけて行います。そのため、動物のお預かりが必要となります。
腹部超音波検査、心臓超音波検査
超音波検査では、レントゲン検査が苦手としている、臓器内部の詳細構造の確認がリアルタイムで可能です。
一方で、超音波検査というものは、臓器のある一部分だけを覗いているようなかたちですので、レントゲン検査が得意とする、臓器の全体像(大きさ・形)や位置関係の把握についてはやや苦手としています。また、空気を含む臓器(肺・ガスが多い消化管)や骨そのもの、または骨で囲まれた臓器も苦手としています。超音波検査はレントゲン検査と組み合わせることで素晴らしいパフォーマンスを発揮する検査です。
超音波検査では、臓器の炎症像や内部構造の異常、レントゲン検査では検出できないような腫瘤の有無などを確認できるほか、リアルタイムの検査となりますので、臓器の動きについても確認できます。
当院が導入している超音波診断装置にはカラードップラーモードというものがあり、血流の向きや速度が検出できます。このパフォーマンスが最も発揮されるのが心臓です。心臓病に罹患すると、心臓の構造が異常になったり、血液が逆流したりするほか、ステージに伴って、血流速に変化が認められるなどします。心臓病のステージ把握には、必須の検査となります。
検査は診断する臓器の種類にもよりますが、数分から10数分かかります。人手が必要となるので、混雑状況によっては、一時的に動物をお預かりする場合がございます。
パルボウイルス検査、ジステンパー検査、猫白血病検査、猫エイズウイルス検査
幼齢動物や外出する猫では感染症が比較的多く認められます。カゼ程度の比較的症状の軽度な感染症(ケンネルコフや猫カゼ)から致死率が高い怖い感染症まで様々です。
幼齢犬では特にパルボウイルス、ジステンパーウイルスの感染力が強く、発症すると致死率が高いため注意が必要です。ペットショップなどでは、不特定多数の動物が出入りするため、衛生状態に注意していても、病気が侵入しやすく、動物も若齢で免疫が不十分であるため、感染が蔓延しやすいです。購入時は元気でも、自宅に連れてきてからから発症することもありますので、異常を感じたら動物病院へ相談しましょう。
また、ワクチン接種で予防できる病気ですので、接種はしっかりと行い、接種プログラム終了までは他の犬との接触は避けましょう。パルボウイルス感染症は重度の血下痢・嘔吐が特徴です。便を用いて簡易キットで診断を行い、20分程度で診断が可能です。
一方、ジステンパーウイルス感染症は神経、呼吸器、消化器、泌尿器など全身の多器官に障害をもたらします。発熱・咳・鼻炎・結膜炎・下痢といった症状の他に種々の神経症状を引き起こすことがあります。感染犬の約半数が死亡するとも言われ、生存できても、大きな後遺症を残すことが多いです。こちらも、便(その他体液も可)を用いて、20分程で簡易診断が可能です。
猫では猫白血病ウイルスと猫エイズウイルスに注意が必要です。多くはウイルスを保菌した野良猫との接触で感染しますので、外出する猫や野良出身の子は要注意です。
この2つの感染症は、感染すると根治が不可能で、発症すると徐々に免疫系にトラブルをおこしていき、最終的には免疫不全や腫瘍などのために死に至ります。症状は年単位でゆっくり進行することが多いため、発覚時にはとても元気という症例も多々おり、健診などで発見されることもよくあります。
ワクチンもありますが、猫白血病のワクチンはワクチン接種性の肉腫(悪性のガン)の発生率が高いこと、猫エイズのワクチンは接種しても100%の予防効果があるわけではないことなどから、ワクチン接種による予防よりも、外に出さないこと、罹っている子から隔離することが一番の予防となります。なお、血液を用いた簡易キットで2つの病気とも同時に検査可能です。
尿試験紙法、鏡検法、尿比重検査
ペットシーツで排尿できる場合、シーツを裏返して設置し、排尿したら採取してください。外でしか排尿しない場合は、きれいなトレーのようなもので尿を受けてもらえると良いですが、無理な場合はきれいなアスファルトなどにした尿を採取してください。
猫砂の代わりに、新聞紙・雑誌などをちぎって入れると尿を吸わずに採取できます。最近流行りの二段式トイレの場合は、下段のマットを取り除いてください。
採尿用器は、予め当院より専用の容器をお渡し済みの場合、それを使用してください。お持ちでない方は、よく洗ったきれいなビンやペットボトルでも構いません。採取したら早めに検査にいらしてください。時間が経つと正しい結果がでませんのでご注意ください。
持参していただいた尿は、遠心分離機にかけた後、試験紙によるテスト、顕微鏡によるチェック、比重の測定を行います。試験紙では、潜血の有無、尿糖、黄疸の有無、pHなどを確認します。顕微鏡では、尿結石の可能性がないか、細菌感染はないか、出血や炎症はないか、異常細胞はないかなどを調べます。尿比重は尿の濃さのことで、異常に薄い場合は腎障害などが疑われます。
検査は数分でできます。
直接法、浮遊法、グラム染色
便検査では、便の性状、寄生虫の有無、腸内細菌叢のバランス等を調べます。病気の中には膵外分泌不全症のように、便の性状が診断の大きな手掛かりとなるものもあります。また、仔犬・仔猫では思いのほか寄生虫感染が見られます。
直接法では細菌・寄生虫・潜血・炎症細胞の有無や消化の状態などを調べます。浮遊法は主に寄生虫卵を検出するための検査です。細菌の状態についてさらに詳しく調べたい場合は、グラム染色という方法を用いることがあります。
検査は数分~10分程度でできます。
細胞診は注射針などを用いて、臓器や腫瘤(できもの)から細胞を採取し、細胞の構成・形状などを調べ、炎症か腫瘍かそれ以外(過形成など)かを調べる検査です。多くは、体表・粘膜面の腫瘤について検査するときに行われますが、腹腔内の臓器・腫瘤の検査の一環として行うこともあります。
体表・粘膜面の腫瘤の場合、通常麻酔などが必要なく(できている場所や動物の性格によっては麻酔が必要です)、腫瘤の種類によっては直ちに診断が可能です。また、すぐには診断できなくても、外部の検査センターにスライドを送付して、病理専門医によって診断が可能なこともあります。(この場合数日かかります)
ただし、病理組織検査より採取できる細胞の量が少なく、また、周囲の正常組織まで含めて採取するわけではないので、腫瘍細胞の周囲への浸潤性などを判断できない場合があります。
細胞診では、良性・悪性の診断がつくとは限らず、また、骨の細胞や硬い繊維の細胞など、細胞同士が強固に接着するような種類の腫瘤では、細胞診で使うような細い針では、十分な量の細胞を採取することが不可能なことが多いため、診断ができないなどの欠点があります。細胞診で確定診断を付けることができない腫瘍については、局所麻酔又は、全身麻酔をかけて、腫瘤(できもの)の切除・摘出による病理組織検査が必要となることもあります。
病理組織検査は病変部の構造異常、細胞・組織異常などを顕微鏡で調べる検査です。病理組織検査を行うことで、確定診断を付けることができる病気もたくさんあります。
例えば、腫瘍の診断においては、腫瘍細胞の由来や良性・悪性の判断について、病理組織検査の信頼性はとても高いので、予後を考えるうえで非常に重要な検査の一つです。
しかし、まとまった量の組織を採取するためには、痛みを伴うことが多いので、病理組織検査を行う場合は通常麻酔が必要です。また、部位によっては開腹が必要となります。最初から検査を目的に行うこともあれば、手術で切除した組織を検査に提出することもあります。
病理組織検査は非常に専門的な知識が必要となるので、病理組織検査を専門に行っている専門医に診断を仰ぎます。そのため、診断には1週間程度かかります。
テープ法、抜毛検査、皮膚搔爬検査、細菌培養、真菌培養、
アレルギー検査、皮膚生検、除去食試験など
皮膚のトラブルを起こす原因は様々ですが、動物で一番多いのが皮膚の感染症です。皮膚の感染症は主に細菌、真菌、寄生虫が関与します。
まず、細菌感染についてですが、これは皮膚の常在菌によるものがほとんどです。検査による診断よりも、投薬による診断的治療(薬の効き方をみて診断をつける)が優先される疾病ですが、近年では耐性菌が増加しており、難治性を示す場合には細菌培養や薬剤感受性テストを行って、治療に結びつけるケースが増えています。
真菌感染は大きく2つの種類があります。一つは「マラセチア」という真菌(酵母菌の仲間)が問題を起こすもので、これは皮膚の常在菌の1つですが、環境(湿気がこもりやすい耳や指間)や体質(脂っぽい、皺が多い犬種など)の因子が組み合わさって、悪さをすることがあります。「テープ法」では「マラセチア」の異常繁殖を検出します。もう一つは「皮膚糸状菌」というもので、ヒトの水虫に近いものです。感染動物との接触によってうつる種類と、汚染土壌からうつる種類があります。皮膚病は犬に多いのですが、これは猫に多い皮膚病で、主に脱毛病変を作ります。ヒトにもうつることがあるので注意が必要です。「真菌培養検査」で診断できますが、この検査の結果がでるまでには2週間程度を必要とします。
寄生虫感染は様々で、ノミ・ダニ・シラミ・ハジラミなど大きい寄生虫は視診またはくし検査+顕微鏡検査で判別できます。毛穴に住むニキビダニや角質に住むヒゼンダニは顕微鏡検査が必須で、抜毛や皮膚の搔爬による採材を行い、検出します。(「抜毛検査」「皮膚搔爬検査」)
ニキビダニ、ヒゼンダニは他の皮膚疾患と間違えやすく診断が難しいケースもあるのですが、特にヒゼンダニはヒトにも感染症をおこすので、注意が必要です。
感染症以外の皮膚トラブルで多いのが、食事アレルギーとアトピー性皮膚炎です。いずれも体の免疫系統が関与します。
食事アレルギーが疑われる場合は「除去食試験」といってアレルゲンをカットした食事のみを二か月程度給餌し、改善するかどうかを調べる試験を行います。
アトピー性皮膚炎では、環境中のアレルゲンの関与や、敏感肌といった体質が関与します。診断はその他の皮膚疾患の可能性を除外することで行うため(除外診断)、時間がかかります。
最近は食事アレルギー、アトピー性皮膚炎ともに血液によるアレルギー検査(食事アレルゲン、環境アレルゲンに対する反応をみる検査)ができます。この検査のみでの確定診断は危険ですが、診断の指標の一つとなりえますし、血液で簡便にできる点は有用です。こちらは外部の検査センターでの検査となりますので、結果が出るまでに数日かかります。
当院の診療は予約優先です
お電話か予約専用サイトからご予約下さい
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予約制での診療です。ネット、電話にて予約が可能です(当日のご予約は電話でのみ予約可能)。急患の方はお電話にてご相談ください。
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